パフォーマンス・パックを選べば10ps強化されて230psになるだけでなく、電制のLSDやアップグレードされたブレーキが追加されることもここに書き記しておこう。

テストに供したクーパーSにも£375(6万8千円)の可変ダンパーが組み合わされていたが、バトルにおける攻撃力でいえば、ゴルフの方が優れている。

両者の内装は、まったくの別物。ゴルフはトレードマークである謙虚さを大事にしている一方でクーパーSははっきりといって子どもっぽい。この場合、何に価値を見出すかによって優劣は異なるのだが、少なくともクーパーSのインテリアの配置はすべての人におすすめできるものではない。

ただし、速度や回転数、障害物との距離を反映してカラーリングを変えるマルチメディア周辺のイルミネーションはなかなか面白い。

静的質感の観点でみれば、両者はほとんど同じといっていいだろう。硬質なプラスティックが目立つのはクーパーSの方だがどちらともソリッドである。

シートはミニの方が硬く、太もものサポートはゴルフよりも優れている。ゴルフのタータン・チェックのシートは感じがよく、ゴルフの方がクーパーSよりも低くシートをセットできる。快適性はどちらも同じである。

185cmの人間を4人乗せたところ、どちらも窮屈には感じないが、足元に余裕があるのはゴルフの方だ。またゴルフならば、5人でもなんとか座ることができる。もしミニの3ドアの使い勝手が気に入らないというのであれば、あと£600(11万円)を支払って5ドア・タイプを買うという手もある。

ただし5ドアの場合、荷室容量はゴルフのおよそ半分に留まる。60/40に分割できるシートを倒した際も状況は同じである。