シビック・タイプR vs MX-5 vs クリオRS 220
公開 : 2015.10.13 23:50 更新 : 2017.05.29 19:30
動力性能のみをシリアスに追い求めるならば、ホンダ・シビック・タイプRの名前が浮かびあがってくる。つい先日、クラス・リーダーであるフォード・フォーカスSTを打ち負かしたモデルだ。
駆動方式はFF。310psもの出力はフロント・ホイールのみに伝わる。LSDと内製のダブル-アクシス・ストラット・フロント・サスを採用したことにより完璧とはいえないにしてもトルク・ステアは抑制されている。
ステアリングの正確性は高く、重みにも概ね満足できるが、パワーが急激に流れこむと、時にルノーよりもステアリングが落ち着きを失うことがある。
ただし、1382kgもの車重にもかかわらず、フロント・エンドの落ち着きは他を寄せつけない。グリップ/トラクションは、現時点ではどのFFハッチバックにも負けていない。
ルノーはシビックのようにはいかない。トルク・ステアにはあまり悩まされないものの、シビックほどフロントの足腰が強くない。どちらかというとルノーは後輪も利用しながらコーナーを曲がるタイプだ。
ベッドフォードのオートドロームのコーナーに飛び込むとルノーの場合、先に前輪が滑りはじめる。スピードを見極めながらブレーキをやや残し気味にコーナーに入ると、リアの荷重はわずかに軽くなりノーズは落ち着く。
この際、スロットル操作による姿勢変更がとても行いやすくなる。まさにかねてからのルノースポールのそれ。単に楽しいだけでなく、速いコーナリングが可能になるのだ。