BMWが強く主張するのはエグゼクティブ・ドライブ・プロをディーゼルとガソリンの両方で選べるという点。さらに暗い場所や雨が振る日にも機能するのだという。

また、Sクラスのインテリアには4種の香りが用意されているのに対して7シリーズは8種となる。そのうちの2種はレジャー用とのこと。大した進歩だといえよう。そう、皮肉である。

今回われわれがテストするのは、英国内でもっとも売れるモデルになるであろう30dディーゼルである。ロング・ホイールベース版であるこちらはSクラスとの価格差がほとんどないが、額面上では30dの方が速く、クリーンで燃費もいい。

■どんな感じ?

内装の質感、乗り心地、技術面は先代を大きくしのいでいる。特にエンジンは先代のなめらかさと力強さを失っていないし、とても柔軟でもある。

気づけばとてつもない速度に達しており、リニアリティも群を抜いている。8速ATの、トルクを得やすい回転域の選び方も巧い。

乗り心地以上に敏捷性を大事にしてきたBMWであるが、この7シリーズもベーシックな部分は同じ。乗り味はライバルよりもコシがある。