マクラーレン570Sクーペ
公開 : 2015.10.21 23:50 更新 : 2017.05.29 19:10
2015年10月9日。マクラーレンはエントリー・レベルであるスポーツ・シリーズを世にだすことのできる熟達したメーカーであることを証明した。
■どんなクルマ?
2011年以来、突出したスポーツカーを出したメーカーは? と問われて、迷わずにマクラーレンと答える人はあまり多くないかもしれない。
しかし別にさしたる問題ではない。なぜなら2011年にデビューしたMP4-12Cは単に12Cとなり、その後の650Sも12Cと共通する部分が多かったからだ。
ただ、まだまだ新興のロードカー・メーカーのなかで、マクラーレンの他にどのメーカーが3つのカテゴリーを成立させているだろうか?
先述の650Sと675LTが属するスーパー・シリーズ。そして生産が終わりつつあるP1が属するアルティメット・シリーズ。最後に今回の主人公である570Sはスポーツ・シリーズ初のモデルというわけだ。
カーボンファイバー製のタブをもつミド・パッケージ、さらに570psを叩きだすエンジンは97km/hまでを3.1秒、161km/hまでを6.3秒、400mまでを10.9秒でこなす。
にもかかわらずマクラーレンは570Sのことを表現するのに ‘スーパーカー’ という言葉を使わない。
‘スーパー’ であることを通りこしているからこそ、スーパーカーという言葉がかえって570Sを安っぽく見せてしまうからなのだそうだ。