フォード・フォーカス vs ヴォグゾール・アストラ vs セアト・レオン
公開 : 2015.10.27 23:55 更新 : 2017.05.29 19:30
ただ、アストラはモデル・チェンジ直後ということもあり、他2台に比べるとキリリと精悍なイメージを受ける。先代からのダイエットが外観デザインにも反映されているといってもいい。
フロントの足元スペースは先代よりもやや窮屈になっていると感じる。ホイールベースそのものは伸びているのだが、全長が短くなっていることが影響しているのかもしれない。
対するフォーカスの内装は時代遅れになりつつある。シートの横幅は大きいのだが、肩や肘がドアに触れることも少なくなかった。
よって3台中もっとも理想的な内装はセアト・レオンだといえる。僅かではあるが優位なパッケージングと明るい色を使ったヘッドライニングとマット・グレーのパーツのおかげで窮屈に感じることがなかった。
エルゴノミクスもレオンが優勢。VWグループは、‘扱いやすさ’ という点に関して、きわめて優秀なものづくりをする。申し分なくスマートであり、各種スイッチは指が吸いつくかのごとく押し心地がいい。欲しいと思った位置にコントローラーがあり、スクリーン上の操作も行いやすい。
フォーカスのインターフェイスはフェイスリフト以前の化石のようなものよりは圧倒的に良くなっているが、VW製のものに触れたあとだと歴然とした差に気づかされる。
エアコンやベンチレーターのためのスイッチは必要以上に大きすぎ、ダッシュボード上のプラスティック・パーツがふてぶてしく鎮座している点も評価の足を引っぱっている。ドア開口部も小さく、オプションのペイント・プロテクターにも苛立ちを覚える。
実力が期待されるアストラは親会社であるGM製のナビ・システムを使用する。Wi-Fiホットスポットの接続などは親しみやすいと感じるのだが、タッチスクリーンの直感性はフォーカスやレオンのものに劣っている。