■どんな感じ?

今回のテスト・ルートは、ガタガタの路面と永遠につづくかのようなアンジュレーションで構成される田舎道と渋滞が日常風景の市街地、さらに長距離のモーターウェイで構成した。

テスト車は19インチの標準ホイールではなく20インチのアロイ・ホイールを履いているが、そのほかは標準のSモデルと同じである。

よって可変式のダンパー／ステアリング／スロットル／ギアボックスを組み合わせる。デフォルトのセッティングが優れているだけに、わざわざスポーツ・モードにする必要はないと感じる。

モダン・ジャガーはなめらかな乗り味とハンドリングが特長であるが、特にこのXFは、そういった ‘旨味’ を見事に表現している。

誤解を避けるためにいっておくが、スプリングは硬い。ただしアシをよく動かしながらすすむため、嫌な振動は皆無。速度低減用の大きなバンプも一瞬にしていなすため、音を聞いて凹凸の大きさが把握できるくらいだ。

それゆえタイヤは常に路面に設置している感覚をともない、ミドル・コーナーではグリップ・レベルの高さに感心する。普段ならばガラクタの上を進んでいるような気持ちになる田舎道でも、リラックスして走れる。