ジャガーXF 3.0 TDV6 S
公開 : 2015.11.02 23:50 更新 : 2017.05.29 18:37
ステア・フィールは驚くほどオーガニック。筋金入りの運転好きでも十分に満足できるソリッド感があり、タイトな九十九折でも、車体と自分のあいだにラグがない。思ったときには、クルマ側が実行しているといった具合に。
パワートレインも非の打ち所がない。発進はなめらかかつその後の挙動も予想がしやすい。8速のオートマティックはV6ディーゼルのもっとも美味しい回転域であるミドル・レンジをキープしつづける。
もっともリファインされたエンジンといえば、やや大げさな表現になってしまうのは、特にスポーツ・モード時にエンジンが急ぎすぎてしまうから。XFという車格に見合ったスポーティネスを表現してくれれば、言うことはなかった。
しかし、エンジンそのものは回転を躊躇うわけでも大きな音を発するわけでもなく、乗っていて気分がいい。ロード・ノイズや機械的なヴァイブレーションは巧みに抑制されており、高速道路でも伸びやかに、そしてリラックスして走りつづけることができる。
抜群のドライビング・ポジションもまた、このクルマに乗っていて感じる心地よさのひとつだ。XF Sならばランバー・サポートも電動で調整でき、シートの座面も限界まで下げることができる。