フォルクスワーゲン・ゴルフ1.4 TSI Rライン
公開 : 2015.11.04 23:50 更新 : 2017.05.29 18:57
■どんな感じ?
Rラインに与えられるエンジンは2.0 TDI 150ディーゼルと1.4 TSI 150ガソリンの2種。テスト車には1.4ℓが組み合わされている。
オイル・バーナーに比べると低速域のトルクは劣るものの、日常のドライブではさして力不足には感じない。気持ちのいい動作をする6速MTとの相性もいい。
低回転域から高回転域までの吹けあがりはなめらかで快活。ただしエキサイティングではない。ディーゼルで看守された振動がほとんどないのは幸いである。
1000〜4000rpm、129km/h以下ではアクティブ・シリンダー・テクノロジーが作動する。燃料消費は10%抑えられ、CO2排出量は9g/km減るのだそうだ。本当にこのシステムが作動しているのかどうかは不明。2気筒から4気筒の切り替えはシームレスであり(そのまた逆も)、メーターを見るまではまったくわからない。
Rラインにはコンフォート/ノーマル/スポーツの3段階でスロットル・レスポンスとステアリングの重さが変更できるドライブ・プロフィール・セレクターがつく。さらにテスト車にはダイナミック・シャシー・コントロール(オプション)もセットされており、サスペンションの硬さも切り替えられた。
コンフォート・モードではステアリングが軽くなり、サスペンションはやんわりと衝撃を低減する。ただしRラインにはすべてのモデルにスポーツ・サスがつき、車高も10mm下がるので、大きなバンプのうえではドスンと衝撃を伝えてくれることが少なくなかった。
スポーツ・モードにすると明確に硬くなる。そのぶんロールは抑制され、コーナーでの身のこなしはタイトになる。ステアリングの重みも増し、高速域のフィードバック量も増える。ただし生き生きとしたフィールは皆無である。
多くのスポーティーなゴルフがそうであるように、全般的には引き締まったマナーを有しているのだが、エッジの立った ‘楽しさ第一’ のクルマを期待しているのならば、テールハッピーなフォーカスSTをおすすめする。同じ値段でありながら、ゴルフとは比べ物にならないくらいクイックだからだ。