ジャガーXJ 3.0V6ディーゼル・オートバイオグラフィーLWB
公開 : 2015.11.06 23:50 更新 : 2017.05.29 18:37
視界はさほど良くないが、道路上でポジションを捉えにくくするほどではない。これはレスポンスのよさも手伝っているようだ。360°ビューのおかげでパーキングも楽である。
デジタル・インストゥルメントは先代よりもクリアに情報を伝えてくれるようになった。特にフルスクリーン・ナビは歓迎できる。
アウディのバーチャル・コックピットほど見た目はよくないが、少なくとも目的地にはきちんとたどり着けるレベルにある。
インコントロール・タッチ・プロ・インフォテインメントも主なアップデートといてカウントされる。タブレットみたいな操作性と様々なアプリケーションを内包し、反応は先代よりも素早い。それに便利だと感じる。
後席は足元と膝周りともにたっぷりとスペースがあり、ストレージ容量も大きいのだが頭上はかなり圧迫されている。180cmを超える人ならば頭はルーフ・ライニングに当たることになるし、上屋が寝そべっているため視界も広くなく、結果的に圧迫感を感じざるを得ない。
一方、内装の仕上げはスマート。マッサージ、ベンチレーション、デュアル・ゾーン・エアコン、ディスプレイなど装備に抜かりはない。スペース・セーバー・タイヤを採用しているため荷室の容量もたっぷりと確保されている。
■「買い」か?
単に大きいサルーンを探しているだけでなく、運転する楽しさをも求めるならXJを買うメリットは大きいが、ホイールベースが短い方のモデルを買う方がいい。軽く値段がやすく、運転もしやすいからだ。
ただジャガーの改良が無駄に終わったとまではいわないのは、あたらしいライバルに負けないくらいの装備品を用意することができたからだ。現に装備レベルだけならばライバルと同レベルにあるといえる。
しかし、より落ち着いたエグゼクティブ・セダンを求めるならばメルセデス・ベンツSクラスの方がいい。XJほど速くないもののS350d SEラインLならば£67,995(1,259万円)で購入でき、装備レベルもXJと同等。さらにモダンで快適、たっぷりとした高級感を存分に味わえる。
(ルイス・キングストン)
ジャガーXJ 3.0V6ディーゼル・オートバイオグラフィーLWB
価格 | £79,600(1,474万円) |
最高速度 | 249km/h |
0-100km/h加速 | 5.9秒 |
燃費 | 17.0km/ℓ |
CO2排出量 | 155g/km |
乾燥重量 | 1860kg |
エンジン | V型6気筒2993ccツイン・ターボ |
最高出力 | 300ps/4000rpm |
最大トルク | 71.3kg-m/2000rpm |
ギアボックス | 8速オートマティック |
▶ 海外初試乗 / ジャガーXF 2.0 i4D 180 R-スポーツ
▶ 海外初試乗 / メルセデス・ベンツS350ブルーテックL SEライン