ポルシェ911カレラMT

公開 : 2015.11.11 23:50  更新 : 2017.05.29 19:04

10mm車高が下がるPASMはリアルタイムでダンパーの硬さも変わる。先代からの変化は簡単に感じることができ、ハンドリングと乗り心地の両立には相変わらずうっとりする。

ワイドになったタイヤがもたらすグリップは頼り甲斐がある。正確なジャッジを行うステアリングのおかげで狙ったラインは完璧にトレースできる。

特にスポーツ・モードではボディ・リーンは取るに足らないレベルまで抑えられており、暑く乾いたテスト・ルートではリアが一切破綻する気配はなかった。

これこそがカレラの魅力である。必要にして十分なパワーを持ちあわせながら、リアは落ち着き払っている。(ドライ路面では)どれほどハードにプッシュしても、自信をもってコーナーに飛び込める。

楽しくない、なんてことが1秒たりともない。

オプションのスポーツ・クロノを組み合わせたテスト車ならば、スロットル・レスポンスやダンパーの硬さをさらにうえのレベルまで引き上げられる。スポーツ・プラス・モードにすれば、もう笑いが止まらない。

ちなみにではあるが、スポーツ・クロノを選べば、このモデルからステアリング・ホイール上にロータリー・スイッチがつくようになる。

これだけ路面のいなしがうまいと、ミドル・コーナーをかなりの速度で攻めた時に、大きめの凹凸に出くわしたとしても不安をかきたてられることはない。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事