アウディQ7 e-トロン
公開 : 2015.11.12 23:40 更新 : 2017.05.29 18:14
■どんな感じ?
真に躍進的な自動車技術を盛り込んでいるのは事実。ただ、非常に印象的な面とやや残念な面の両側面がある。
非常に印象的な面の代表は先述の ‘プレディレクティブ・エフィシェンシー’である。100km、90分のテスト・ルートをこなしたあと、エンジニアがどのハイブリッド・モードを使用したかのデータを見せてくれた。
データはe-トロンのドライブトレインが、ピュアなディーゼル・パワーとハイブリッド、EV、そして ‘バッテリー・ホールド’ を使用したことを示していた。
この ‘バッテリー・ホールド’ モードは、ナビが予想ルートに応じて、バッテリーの使いどころと控えどころを判断しているからこそ作動するものである。クルマが自ら考えている感覚がある。
さらにQ7 e-トロンを語るうえで見逃せないのはエンジンとキャビンの洗練である。仮にアクセルを強く踏み込んだとしてもV6ディーゼルの音がガヤガヤと目立つことはない。
エンジンはクルマ数台分ほど前にあるのではないかと思うほど、しっとりと落ち着いた、いわば教養のあるサウンドに留められている。
さらに ‘世界初’ があるのだという。‘エレクトロマグネティック・オセレーション・コイル・アクチュエータ’ とよばれるシステムは、簡単にいうとエンジンのヴァイブレーションを車体の構造部に吸い込むというもの。