アウディQ7 e-トロン

公開 : 2015.11.12 23:40  更新 : 2017.05.29 18:14

加えてウインド・ノイズはしっかりと抑制され、キャビンの静粛性はトップ・レベルにある。おかげで後席から発した声は前席にクリアに届く。エグゼクティブカーでは実は珍しいことなのだ。

フル・スロットル時のパフォーマンスにも満足できる。71.3kg-mの数値は伊達ではない。

一方で、4WD用のドライブトレインと大型のバッテリー・パックを原因とする重さは無視できない。これが残念な面のひとつである。2.5トンはやはり重い。

今回のテストのように、3名の大人が乗った状態だと、諸元表が示すような加速は難しいと感じた。

さらに残念なのはハンドリングだ。高速道路のみならず、横幅の狭いヴィラ周辺の道路をまっすぐに走るだけならばいいのだが、マドリッドの高速かつ曲がりくねった道だとあまりハッピーになれない。

ステアリングを切るとボディは明確にロールする。それにシャシーが1、2秒遅れてついてくる感覚をともなう。なんというか、ブワブワとしているのだ。リア・アクスルの上方に位置する225kgのバッテリーのしわざであることは言うまでもあるまい。

一方のインテリアの仕上げやフィッティング、デザインはトップ・レベルにある。しかし、デジタル・インストゥルメントの位置が少し下すぎるとも感じる。ディスプレイにあらゆる情報を詰め込みすぎている印象もある。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事