インテリアは同社のクロスオーバーのものからヒントを得ているとのこと。テスト車のように ‘テクナ’ と呼ばれるトップ・スペックのグレードであれば、キャシュカイ(日本名：デュアリス)やエクストレイルの内装を思い起こさせる。

ピアノ・ブラックに仕上げられたトリムは魅力的であるし、メタル・パーツを幅広く使っているぶん、タッチ式のインフォテインメント・システムと相まって高級感がある。

また、このインフォテインメントにはナビの他にアラウンド・ビュー・カメラが映しだす映像も表示される。大きな車体を操るときにはありがたい装置だ。

一方のディテールは実用車の域を脱していない。ステアリングはレザーで仕上げられ、ギア・レバーのタッチもいいのだが、プラスティック・パーツはカチコチしているし、軟らかい素材でさえ耐久性を重視している。

エンジンもどこか職人気質。フロントでは大きなディーゼルがゴリゴリと回っていることがわかるし、3000rpmまでは力強く車体を引っぱってくれる。決して速いクルマではないが、周囲の流れに合わせることは簡単である。

われわれならば、出力の大きい190psのモデルを選ぶ。理由は簡単。あまりエンジンを回さずともパワーを得ることができるからだ。

ギアボックスはオートマティックを選びたい。スタンディング・スタートだとややノッタリとしているうえ、変速ももう少しスムーズになってほしいが、マニュアルのシーソーのようにバタバタと倒れる漠然としたギアボックスに比べるとマシだと感じる。

ちなみにCO2排出量はマニュアルが169g/km、オートマティックが183g/km。燃料消費率はマニュアルが15.6km/ℓ、オートマティックが14.3km/ℓ。

190psのエンジンは、オートマティックのみしか用意されず、トリム・レベルも最高位のテクナしか選べない点も書き記していた方がいいだろう。