ボルボの新世代インテリア、コンセプト26を発表
公開 : 2015.11.19 22:05 更新 : 2017.12.14 12:31
ボルボはコンセプト26を開発し、ロサンゼルス・モーターショーで公開した。
このコンセプト26は自動運転に対応した次世代のボルボのインテリアを示すもので、ボルボ・カーズが進めている自動運転のリサーチによって、誰しもが体験している毎日の自動車通勤が運転する喜びを奪ってしまっている、という結果に基いて造られたもの。実際、人々が運転をクルマに任せたいと最も思うのは、通勤と長距離の高速道路走行の時という結果が導き出されている。
コンセプト26の26という数字の由来は、北米における毎日の自動車での平均通勤時間が26分であることを反映したもの。この26分間を、ストップ・アンド・ゴーを繰り返す以上の、有意義な時間に変えたいとの思いが込められているのだ。
ボルボは、ドライバーに選択と自由を与える取り組みに着手したともコメントしている。それは、運転を積極的に楽しむことと、何か運転以外のことをしたい時には、クルマに運転を任せるということであり。
ボルボのインテリア・デザイン担当副社長であるロビン・ページは、「全ては人のためです。ボルボの研究は、完全な自動運転が実用化された時、通勤時間を創造的に使いたいと考える人がいる一方、オンラインメディアを見たり、音楽を聴いたりしながら座って寛ぎたいと考える人もいることを明確に示しています。自動運転は、これらを全て現実のものとするでしょう。これこそ、コンセプト26が自動車におけるすべての体験を再創造することによって実現したものなのです」とコメントしている。
コンセプト26は、「ドライブ、クリエイト、リラックス」という3つのモードに合わせ着座位置を変化させる、全く新しい、ボルボが特許を持つシート設計がベース。これらの3種類のモードによって、コンセプト26は自動運転によって生まれる革新的プラットホームを作り出したのだという。
ドライバーが運転をクルマ任せにしたいと思えば、ステアリングホイールは遠ざけられ、シートは後方に倒れる。そして、ダッシュボードから大型ディスプレイが現れ、ドライバーは車内で好きなように過ごすことができる。
コンセプト26は、日々の生活の一部になっているテクノロジーを使用した、エンターテインメントから既存の若しくは今まで以上のサービスの提供に至るまで、自動運転によって車内の新しい可能性の幕を開かれるという。同時に、新しいビジネスの機会や自動運転がもたらすハイテクのコラボレーションにおける、大きな可能性を示すサインでもあるとしている。
ボルボの研究開発担当上級副社長、ピーター・メルテンスは、「ボルボは、自動運転車が将来、人々にもたらす課題や機会について理解するために、長い道のりを歩んできました。そして、新開発のモジュラープラットフォーム、SPA (Scalable Product Architecture)が実現したエンジニアリングとデザインへの柔軟なアプローチによって、すぐにこの自動運転コンセプトを現実へと導くことができるのです」と語っている。
ボルボが推進しているドライブ・ミー研究プロジェクトでは。2017年、スウェーデンのイェーテボリの公道で、複数の自動運転車に一般の自動車ユーザーが乗って走行する予定だ。
ピーター・メルテンスは、「ボルボは自動運転車とその責任について明言した最初の自動車メーカーのひとつです。自動運転モードでの走行の際には、自動車メーカーが車両の動作に全責任を負うべきと強く考えています。もし、自動車メーカーが責任を回避すれば、自動運転技術が信頼されないのは明白です」ともコメントしている。