マツダ、新型クロスオーバー、CX−9をワールド・プレミア
公開 : 2015.11.19 22:45 更新 : 2017.06.01 01:41
マツダは、新型クロスオーバー、CX-9をロサンゼルス・モーターショーでワールド・プレミアした。このモデルは来年初頭から北米で販売開始を予定している。
CX-9は、魂動(こどう)デザインをさらに発展させたデザイン・ラングエッジを採用。マツダの関係者は、「中型3列シート・クロスオーバーを題材に、プレミアム性を高めたデザインへと前進した」と話している。
次世代モデルの方向性を示すこのモデルは、グリルからボンネット、ショルダーラインにかけて3Dエフェクトを採用し、それはインテリアにも及ぶ。
10年間ラインナップされた先代に変わる新型は、フォードのアーキテクチャを用いる最後のモデルで、部分的にはCX-5のコンポーネントも適用した。
北米マツダのデザイン・ディレクター、ジュリアン・モントゥッセによると、日本のデザインチームと共同作業を始める前に、彼らのデザイン・プロジェクトは始動し始めたという。
「女性的なラインを取り入れた7シーター・モデルに仕上げましたが、やり過ぎにならないよう配慮しました。こういうクルマは、とかく箱型になる傾向がありますが、われわれが挑んだのは実用的なSUVという言葉にとらわれないものです。なぜなら、現代の人々は、家族のなかの自分と、個人的な時間というもののバランスを大切にしますからね」
「それに、フォードのパワートレインとプラットフォームを採用する最後のモデルということで、7人乗りモデルでどんなものができるかチャレンジしたかったのです」
CX-9は、北米、オーストラリア、ニュージーランド、ロシア、中東地域での販売が予定されている。
「7人乗りというのは、どうしても箱型になってしまうものです。しかし、このクルマの際立つスタイリングを見れば、手に入れたいと思う人が多いはずです。ヨーロッパでも成功できるという手応えはあります」
北米マツダのラインナップにおいて、トップレンジを担うこの7シーターは、マツダ越KOERU・コンセプトのデザインキューを引き継いでいるが、CX-9では一層アグレッシブに適用されている。
インテリアについては、CX−5やCX-3に装備されるインフォテインメント・スクリーンがセンターコンソール上に設置され、操作は回転式のコントローラーで行う。ただし、CX-9ではトップモデルにふさわしいプレミアム性の高い素材を用いて組み込んでいる。
パワートレインは、230ps/5000rpm、42.8kg-m/2000rpmを発揮する2.5ℓのスカイアクティブ-G 2.5T(自然吸気のスカイアクティブ-Gをベースにターボ化)ガソリン・エンジンを6速オートマティックと組み合わせたもの。このエンジンは、マツダのラインナップで最もパワフルなユニットになるという。ベースとなるのは北米仕様のマツダ6とCX-5に搭載されるもので、過給器を装備している。参考までに、現行のCX-9は、最高出力273psのV6エンジンというスペックである。
新型には4輪駆動モデルもラインナップされるほか、安全性技術のマツダi-アクティブセンスが搭載される。
小飼雅道代表取締役社長はロサンゼルスショーの会見で次のように話している。「北米はマツダにとってキーとなるマーケットであり、われわれは現在の勢いを継続し、さらなる成長を望んでいます。そのためのモデルがCX-9となるのです」
「アメリカを拠点にするチームがこの大陸のカスタマーが求めるものを計画し、率先して設計に関わりました」 北米では来年春にCX-9の販売が始まる。世界での販売台数目標は5万台とし、そのうちの80%を北米で見込んでいる。
ヨーロッパでもSUVの需要は高まっているが、現在のところCX-9の発売は予定されていいない。