トヨタ・プリウス・プロトタイプ
公開 : 2015.11.20 23:50 更新 : 2021.01.28 18:21
手に触れることの多い部分の素材の質感は受け入れられるものの、プラスティック素材のオンパレードとなっている点は否定しない。一方、ところどころにシルバーのパーツを用いることで高級感をだす工夫をしている。
ただ、なぜかシート・ヒーター用のスイッチがセンター・スタックに隠れているなど、エルゴノミクスを無視している部分が相変わらず見受けられるのも事実だ。
与えられた走行枠は、先導者つきで富士スピードウェイを2周するのみ。それも厳しい速度制限つきである。
走行そのものは、ハイブリッドやEVを運転したことのある向きならば容易い。ステアリング右側のパワー・ボタンを押せば、プリウスは静かに目を覚まし、ディスプレイには ‘準備OK’ を意味するメッセージが浮かぶ。
ハイブリッド・シナジー・ドライブ・システムによって、静止状態から音もなく歩を進める。高速域でガソリン・エンジンがキックインしても特に音や振動はない。
パワー・デリバリーをよりリニアにすることで、コーナー出口でも安定した加速が得られるようになった。バッテリーによる仕事のおかげである。
フロアまでアクセル・ペダルを踏み込めば、完全にミュートになってはいないが、内燃機関の発するボリュームは小さくなっている。
ドライブ・モードはエコ/ノーマル/パワーの3種。いつだってノーマル・モードで事足りるのだが、ボタンを押せば切り替えができる。
パワー・モードはスロットルの反応を高めるとのことだが、違いはごくわずかなものであった。