フォード・エコスポーツ1.0タイタニウムS
公開 : 2015.11.20 23:40 更新 : 2017.05.29 18:53
市街地の乗り心地には幻滅。尖った障害物を超えると、キャビンがブルブルと振動する。そのうえ、継ぎ接ぎだらけの路面では、エコスポーツは常に上下にばたばたと暴れつづける。
しかし、カントリー・ロードでそれなりのスピードをだすころには、車体の上下動はぴたりと落ち着きはじめる。コーナーで負荷が強まってもリーン・アングルは最小限に抑えられ、無粋な縦揺れもなくなる。
新型と従来モデルの違いを感じる瞬間だ。
わずかながらにクイックになったステアリングのおかげで、効果的に荷重を移すことも可能。この時点で強く運転を楽しんでいることに気づき、日産ジュークの影が薄れはじめる。
ただ、フィエスタの楽しさとはいまだ差がある。また、あいかわらずいくつかの欠点が残されている。
そのひとつとしてロード・ノイズが挙げられる。先述のとおり遮音材を増やしていることから、これまでほどのロード・ノイズは看取されないが、100km/h前後ではミラー周辺がバタバタと音をたてているのが聞こえる。
フォードはインテリアの質感も向上していると主張しており、ハーフ・レザー・シートのクオリティは認めるが安っぽいプラスティックや傷が入りやすい素材が少なからず見受けれられる。
一方の室内は広々としている。4人の背の高い大人でも難なく座ることができ、後席の角度も理想的だ。荷室は大して広くはないが、大きめのトートバッグならば2、3個入り、シートの上げ下げも簡単に行える。
タイタニウムSならば、リバース・カメラやDABラジオ/ブルートゥース接続が可能なソニー製ステレオが標準になる予定だそうだ。