ドライバーズカー選手権2015 / マツダMX-5 vs メルセデス AMG C63 S vs ロータス・エヴォーラ400
公開 : 2015.11.24 23:40 更新 : 2021.01.30 21:38
たしかにピュアで速い。パワー増強と硬いサス、標準のLSDがそう感じさせているのは間違いないのだが、そのぶん、ロータスらしさを犠牲にしているのだ。
ステアリングもとてもシャープだが、手術用の機器ほどの精密さが足りない。ギアボックスもかつてのロータスの香りがしない。
エヴォーラの発するサウンドは歓迎できるし、トラクションやグリップを目の前にすると、ようやくエヴォーラもコンペティティブなシャシーを手にしたのか……と嬉しくなるが、ポルシェやフェラーリ、ランボのレベルには達していないのだ。
‘トップ・レベル’ ではあるが ‘トップ’ にあらず、だ。
したがってわれわれは、このグループではMX-5もっとも高い評価を与える。
小さなマツダ車を好むのは2つの理由がある。ドライバーに対する誠実さと、馴染みやすさだ。MX-5を見るたびに、楽しいクルマなのだろうとハナから期待できる。
また、ハラハラするようなスピードでなくともハンドリングの限界を探ることができる。それにサーキットでなくとも、とことん楽しめる。
ニック・カケットは “日々の運転でもサーキットを走っているようだ” とメモを残しており、マット・プライヤーは “シリアスにならずに楽しませてくれることに感謝!” と記している。