ドライバーズカー選手権2015 / ランボルギーニ・アヴェンタドールSV vs ポルシェ・ケイマンGT4

公開 : 2015.11.26 23:50  更新 : 2017.05.29 19:30

スケートボードに座っているんじゃないかと思うほど低いポジションに身をおさめ、後ろから聞こえる怒号に耳を傾けていると “急げ! 急げ! もっと速く! もっと速く!” と急かされているようだ。

とにかくかっ飛ばすことがSVを満足させる。ソーンダースは「感情に訴えるアピールはフェラーリを完全に超えたね。いかなるときもヴィヴィッドなクルマだよ」と興奮しきっていた。

ステアリング・ラックが改められたのは確かに認める。ただ ‘改められた’ という言葉を鵜呑みにしてはならない。これはすなわち、‘さらに凶暴になった’ ことを意味しているからだ。

凶暴どころか(いい意味で)危険な領域に達している。

牙をむき出しにした4WDシステムと、普通とはほど遠いボディ・サイズ、そしてマッシブなエンジンは、細いノーフォークの田舎道でさえ、あらぬ興奮を掻き立てる。

サーキットでも同じく、とにかく晴れやかなクルマだ。デリカシーとは無縁のアクセル・ペダルの踏み方をすると、あれよあれよと後輪は滑りはじめる。

プライヤーは「とんでもない速度でも操作しやすいのは確かだけれど、そこから先は怖いよね。でも踏んでしまうんだよ!」と声を荒げている。穏やかな彼が珍しい。

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