フォルクスワーゲン・ゴルフ・ブルーモーション1.0 TSI
公開 : 2015.11.30 23:40 更新 : 2017.05.29 18:57
■どんな感じ?
これでもかというほど従順なクルマである。また、小さな3気筒ガソリン・ターボからは想像できないくらい、力づよく加速するクルマである。
乗ってすぐであれば、変速を促すランプがどうしてこんなに早く点灯するのだろうと驚くかもしれないが、1000rpmを少し過ぎたあたりからの押しだしが強いだけに、アドバイスにも納得がいく。
実際の排気量からは、にわかに信じられないほどのパワー感だ。
さらに驚くのは、低回転域のパワーのみならず、リミッター付近まで軽やかに回る点だ。さすがに5500rpmのピークを超えると力に衰えが見受けられるのだが、やはり排気量以上の印象である。
さらに回転フィールが、パンのうえをすべるあたたかいバターのようになめらかなのにも驚かされる。奇数個の気筒ゆえに生じる問題を、あえてアンバランスにしたクランクシャフトが解決しているのだ。小さいエンジンであるにもかかわらず、オン/オフ時に振動がほとんど感じない点にもうれしくなる。
これらの他のパッケージに関しては、これまでとまったくもって変わらない。
よって、さらにパワフルなモデルが独立式マルチ・リンク・サスを採用するのに対して、リアはツイスト・ビーム式となる。車高を落とし、硬いサスを組み合わせるため、乗り心地は極上とはいえないが、決して不快とは思わない程度にとどめてある。