ボルボS90を公開
公開 : 2015.12.03 22:50 更新 : 2017.06.01 01:41
ボルボのフラッグシップ・サルーンである新しいS90が公開された。来年1月のデトロイト・モーターショーでワールド・プレミアが予定されているモデルだ。
BMW 5シリーズ、アウディA6、メルセデス・ベンツEクラス、ジャガーXF、レクサスGSなどがライバルとなる激戦区に投入されるモデルで、XC90と同じSPAアーキテクチャーを持ち、プラグイン・ハイブリッド・ユニットT8を搭載するのも特徴のひとつ。
SPAアーキテクチャーは、今後のすべてのボルボに採用されるもので、40シリーズではファン・トゥ・ドライブ、60シリーズではダイナミックな、S90とXC90では洗練されていることと同時にエレガントでリファインされた強さを、それぞれ強調したセッティングとなる。また、この次に発表されるV90では、プラスしてエレガントで機能的な要素も加わることとなる。
また、ハイ・パフォーマンス・バージョンであるS90ポールスターとV90ポールスターも追加されることは、ボルボの上層部が認めている。
そのスタイリングは、どっしりとしたショルダーが特徴だったボルボのサルーンというイメージを払拭するもので、フロントはオーバーハングが短いのが特徴だ。
エンジンは、400psのT8プラグイン・ハイブリッド・ガソリンと、D5ツインターボ・ディーゼル、D4ターボ・ディーゼル、そしてT6スーパーチャージャー+ターボ・ガソリン、T5ターボ・ガソリンの5つがラインナップされる模様。T8は400ps/65.3kg-m、D5は225ps/47.9kg-m、D4は190ps/40.8kg-m、T6は320ps/40.8kg-m、T5が254ps/35.7kg-mというスペックを持つ。
インテリアはXC90のイメージを大きく引き継ぐもので、天然素材が多くキャビンに使われる。ダッシュボードには大きなインフォテインメント・システムが採用されているのも目につく点だ。
XC90で採用された機能、例えばパイロット・アシスト・セミオートマチック・ドライビング・システムなども採り入れられている。これは、129km/h以下のスピードで高速道路で一列で走行できるというもの。また、ボルボで標準化されたインテリ10なども搭載される。
「われわれはXC90から学ぶことが沢山ある。何しろ、XC90は既に6,000台のオーダーを獲得したモデルなのだから。デザインも重要な要素だし、インテリア・トリートメント、テクノロジー、そしてオプションではあるがハイブリッド・エンジンなどもXC90が受け入れられた点だろう。」と、デトロイト・モーターショーの会場で、ボルボの戦略担当の副社長、レックス・カーセマケルスは語っている。
カーセマケルスは、この手の大型サルーンの市場が小さくなってきていることは認めつつも、それでもまだまだ重要なセグメントであるとしている。
「確かにマーケットは縮小傾向にあるかもしれない。しかし、ビジネス・ケースとしては十分に強く大きなマーケットであることに間違いはない。とりわけ、中国とアメリカでの需要は引き続き大きい。このセクターで成功を掴むためには、デザイン・パッケージ、パワートレイン、インテリア・デザインなどが重要となる。」とコメントしている。