ボルボV40 D4 R-デザイン

公開 : 2015.12.08 23:50  更新 : 2021.10.11 08:58

■どんな感じ?

キャビンに収まると、まずはレザー張りのスポーツ・シートがタイトに身体を支えてくれるし、同じくレザー張りステアリング・ホイールもスポーティなタッチを与えてくれる。

走り出すと、レスポンスの軽快な2ℓ直4ディーゼル・ターボが、アイシンAW製8段ATを介してスムーズに前輪にトルクを送り込み、V40は意のままにスピードを上げていく。エンジン音は常にディーゼルらしいサウンドを奏でるが、特に気になるわけではない。

車重は1550㎏と、Cセグメントとしては決して軽くないが、200psと40.8kg-mを捻り出すエンジンはそれをモノともせず、R-デザイン・スタイルのV40ボディを力強く引っ張り上げていく。なかでも、低いギアで深く踏み込んだ際には軽いトルクステアを感じるほどだが、湯河原から箱根に至る椿ラインの急な上りも、3人乗車で軽々とこなしていく。

初期型V40のダイナミック・シャシーと比べてスプリングをフロントで10%、リアで7%硬め、ダンパーとブッシュも強化したところに、224/40ZR18サイズのミシュラン・パイロット・スポーツ3を履いたR-デザインの脚は、D4エンジンのパワーとトルクを確実に受け止めている。結果、椿ラインのタイト・コーナーも、ターンパイクの高速コーナーも、適度なアンダーステアをキープしたまま、危なげなくクリアしていった。

記事に関わった人々

  • 吉田 匠

    Takumi Yoshida

    1947年生まれ。1971年、青学大卒業と同時に「CAR GRAPHIC」編集部に。スポーツカーの試乗記などを手掛け、FJ1600などのレースにも参戦、優勝経験数回。1985年、同社を退社、フリーランスのモータージャーナリストになる。「ポルシェ911全仕事」等、単行本多数。旧いスポーツカーに目がなく、愛車はポルシェ356B、ロータス・エランS2、他。

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