ポルシェのEV、ミッションEにゴーサイン

公開 : 2015.12.05 22:50  更新 : 2017.06.01 01:40

ポルシェのEVスポーツカー、ミッションEが、2020年の発売を目標に開発が進められることが確定した。実際にショールームに並ぶ時には、テスラモデルSの最も協力なライバルになると思われる。

このコンセプト・モデルは、今年の9月に行われたフランクフルト・モーターショーで発表されたものだが、具体的なプロダクション・モデルを目指すことが、ポルシェの監査役会で認められたのだという。

監査役会の議長であるオリバー・ブルームは、「ミッションEの生産によってスポーツカーの歴史に新しい章が加わることになる。」とコメントした。

また、このミッションEの生産によって、シュツットガルトの本部には」1,000を超える新しい仕事が創出されるという。この本部は、現在新しい組立工場とペイント工場が、およそ€7億(940億円)をかけて建設中だ。また、ボディショップの拡張と、内燃機関とモーターの両方を生産するためにエンジン工場も拡大される。

ミッションE ーー このネーミングがプロダクション・モデルに使われることはないだろう ーー は、ドライビング・パフォーマンスと日常の実用性を兼ね備えたクルマになるという。

ポルシェ918スパイダーからの軽量技術、バッテリー技術、そしてル・マン・レーサーである919ハイブリッドからフィードバックされたエネルギー・ストレージのノウハウが使用される4ドア4シーター・モデルだ。コンセプトでは1台がフロント・アクスルに、もう1台がリアに搭載される2モーターで、最高出力は600psとアナウンスされていた。パフォーマンスは0-100km/h加速が、911よりも速い3.5秒、そして走行可能な距離は500kmだという。これは、テスラの最も強力な710psのモーターを持つモデルS P85Dの0-100km/h加速3.2秒よりは遅いタイムだ。

ミッションEコンセプトは、2000kgの車両重量で、バッテリーは液冷式のものが採用される。プラットフォームは、EVのために一から造られる新しいアーキテクチャーになる予定で、アルミニウム、高張力鋼板。カーボンファイバー、FRPなどがフロアパンに使用される。この専用のプラットフォームを持つというのは、ミッションEに、ハイブリッドや内燃機関のエンジンが採用される余地がないということも示している。

チャージは800Vのチャージャー・ユニットを使用すれば、15分で能力の80%、つまり400kmの航続距離を持つまで充電が可能だ。また、床に埋められた無線誘導による充電も考慮されている。

ちなみに、このミッションEのデザインは、来年の登場が予定されている次世代のパナメーラに大きく影響を与えるようだ。

おすすめ記事

 

人気記事