谷保天満宮旧車祭2015

2015.12.06

text & photo:Kazuhide Ueno (上野和秀)

 
12月の定番イベントとなった谷保天満宮旧車祭が今年も開催された。なぜ天満宮でヒストリックカーのイベントが開かれるのか? 実は谷保天満宮にはクルマとの深い関わりがあったのである。

明治41/1908年8月1日に我国初の遠乗会(今で言うツーリング)が、有栖川宮様の御先導により開かれ、谷保天満宮を目的地に境内で昼食会が行われた。この時に日本最古の自動車倶楽部である「オートモービル・クラブ・ジャパン」が設立され、あわせて谷保天満宮の交通安全祈願もこの日から始まったという。

この史実にちなみ「オートモービル・クラブ・ジャパン」は2011年7月31日に再発足し、同クラブ縁の地で開催されているのが谷保天満宮旧車祭なのである。今年は昨年同様に谷保天満宮の境内にくわえ、谷保駅北側にあるJAパーキングと富士見台駐車場、国立第1団地たまご広場にもヒストリックカーが展示され、参加台数は200台を超えた。

谷保天満宮にはヴィンテージカーを始めとする歴史的価値の高いモデルが展示され、第2会場のJAパーキングは新旧イタリアを中心に展示。第3会場の富士見台駐車場ではイギリス車、ドイツ車、アメリカ車、日本の旧車が並んだ。このほか隣接する国立第1団地のたまご広場でも個性的なクルマが展示されると共に、ステージが設けられライブショーが行われた。

このほか、首都圏で唯一現存する昭和のバスとしてファンの人気を集めている「銀河鉄道」が所有する1981年型日野RC700型バスは、国立駅と第2会場のJAパーキングを結ぶ無料シャトルバスとして大活躍。参加車とは別のもうひとつの旧車として来場者の注目を集めていた。

各会場での展示のあとは、天満宮の境内から出発して、JR南武線の谷保駅とJR中央線国立駅間を南北に結ぶ「大学通り」で、「国立大学通り近乗会」と名付けられたデモランが行われ、沿道には多数のギャラリーが集まり大いに盛り上がった。最後に谷保駅前でチェッカーを受けて解散となった。

ここでは谷保天満宮旧車祭の模様と、バラエティに富んだ主な参加車両をご紹介しよう。

  • 古今東西のあらゆるクルマ達が、冬晴れの下、谷保天満宮に集まった。

  • 子供達が担ぐタクリー号神輿が本殿前に到着すると旧車祭のスタートだ。

  • 谷保天満宮ゆかりの復元されたタクリー号も神輿と共に入場した。

  • オートモービル・クラブ・ジャパン是枝会長から祭りの開会を宣言。

  • 谷保天満宮旧車祭が無事に開催されることを祈願し玉串奉納がなされた。

  • すべての会場で、宮司により参加した各車に交通安全の祈願が行われた。

  • 梅林では東京發動機愛好会による席誘発動機のパフォーマンスを披露。

  • 3つ会場の他に団地のたまご広場にも展示され、ライブショーも開かれた。

  • 国立駅からの無料シャトルには銀河鉄道が所有する昭和のバスが大活躍。

  • 1910年型 ロールス・ロイス・シルバーゴースト

  • 1935年型 MG Nタイプ・マグネット

  • 1936年型 MG NA マグネット

  • 1954年型 MG TF 1500

  • 1968年型 モーガン・プラス4

  • 1964年型 オースチンヒーレー3000 Mk-III

  • 1962年型 ロータス・スーパー7

  • 1972年型 GTM クーペ

  • 1982年型 パンサー・カリスタ

  • 1959年型 エルバ Mk-5

  • 1959年型 MG A

  • 1979年型 MG B

  • 1964年型 トライアンフTR4

  • 1973年型 トライアンフTR6

  • 1964年型 モーリス・ミニ・クーパー Mk-1 970S

  • 1969年型 オースチン・ミニ・カントリーマン Mk-II

  • 1968年型 ジャガーEタイプロードスター

  • 1968年型 ジャガーEタイプ 2+2クーペ

  • 1967年型 ヒルマン・インプ・スーパー

  • 1993年型 ジネッタG12

  • 1997年型 ケータハム・スーパー・セヴン・ヴォクゾールR

  • 1992年型 フェラーリ512TR

  • 1992年型 フェラーリ348tb

  • 1987年型 フェラーリ328GTS

  • 1986年型 ランボルギーニカウンタック 5000QV

  • 1986年型 ランボルギーニ・カウンタック 5000QV

  • 1989年型 ノーブルP4

  • 2001年型 マセラティ3200GT

  • 1975年型 ランチア・ベータ・モンテカルロ

  • 1981年型 ランチア・ベータ・モンテカルロ

  • 1957年型 デヴィン・アルファ・ロメオ

  • 1964年型 アルファ・ロメオ・ジュリア・スプリントGT

  • 1969年型 アルファ・ロメオ・ジュリア1300TI

  • 1972年型 アルファ・ロメオGT1300ジュニア

  • 1971年型 アルファ・ロメオ2000GTV

  • 1972年型 アルファ・ロメオ・ジュニア・ザガート

  • 1989年型 アルファ・ロメオ・スパイダー

  • 1969年型 アウトビアンキ・ビアンキーナ・カブリオレ

  • 1967年型 フィアット500F

  • 1972年型 フィアット128ジャンニーニ・ラリー

  • 1969年型 フィアット124クーペ・シリーズ1

  • 1983年型 ピニンファリーナ124スパイダー・アットゥーラ

  • 1979年型 フィアットX1/9 アバルト・プロトタイプ仕様

  • 1977年型 フィアットX1/9

  • 1998年型 フィアット・チンクエチェント・スポルティング

  • 1963年型 メッサーシュミットKR200

  • 1958年型 メッサーシュミット500ティガー

  • 1953年型 メルセデス・ベンツ170S

  • 1968年型 メルセデス・ベンツ280SL

  • 1971年型 メルセデス・ベンツ280SE 3.5クーペ

  • 1970年型 メルセデス・ベンツ280SL

  • 1964年型 ポルシェ356 SC 1600

  • 1964年型 ポルシェ904カレラGTS リクリエーション

  • 1989年型 ポルシェ911 カレラ・クラブスポーツ

  • 1975年型 BMW2002ターボ

  • 1955年型 フォルクスワーゲンビートル

  • 1975年型 アルピーヌルノーA110

  • シトロエンSM

  • 1951年型 ウイリスM38

  • シボレー・ベルエア・クーペ

  • 1959年型 キャデラック・エルドラード4ドア・ハードトップ

  • 1966年型 シボレー・コルベット・スティングレー

  • 1965年型 フォードマスタング・コンバーチブル

  • 1965年型 サーブ96 モンテカルロ

  • 1971年型 サーブ99

  • 1972年型 ボルボ1800ES

  • 1958年型 ダットサン210

  • 1963年型 日野ルノー

  • 1959年型 ダイハツ・ミゼットMP5

  • 1967年型 ダイハツ・コンパーノ・スパイダー

  • 1968年型 トヨタ・スポーツ800

  • 1965年型 トヨペット・コロナ1500デラックス

  • 1967年型 ダットサン・サニー1000

  • 1965年型 ホンダS600

  • 1968年型 ホンダS800

  • 1970年型 スバル360 ヤングSS

  • 1971年型 日産ローレル・ハードトップ2000GX

  • 1970年型 トヨタ2000GT

  • 1970年型 日産セドリック・スペシャル・シックス

  • 1967年型 日産セドリック・ワゴン

  • 1971年型 日産スカイライン2000GT 4ドア

  • 1975年型 トヨタ・セリカGTV

  • 1978年型 マツダ・サバンナRX-7

  • 1990年型 ユーノス・ロードスター

  • 今回最も注目を集めたのがパルス。アメリカ製で戦闘機を思わせるスタイルだが、中身はホンダGL1500。

  • ヒストリックカーのレース形式走行会でおなじみのTBCC(Tokyo Bayside Classic Cup)は特設ブースを出展。

  • 入口横のパーキングではスペシャルショップやケータリングカーが並び、来場者を楽しませてくれた。

  • 午後2時過ぎから「国立大学通り近乗会」と名付けられたデモランを用意。タクリー号を先頭に天満宮を出発。

  • 「国立大学通り近乗会」は国立駅と谷保駅を結ぶ国立大学通りを走行し、沿道では数多くの観客が声援を贈った。

  • 近乗会のゴールは谷保駅前のロータリー。ここで記念品が手渡されたのち、自由解散とされた。

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