テスラ・モデルS 70D
公開 : 2015.12.11 23:50 更新 : 2017.05.29 18:47
■どんな感じ?
70Dは、とてつもなく速いP85Dと少しちがうキャラクターであるが、それでもかなり速い。0-100km/hタイムは5.2秒であるうえ、動力源は電気だ。瞬時にスピードが立ちあがる ‘あの’ 感覚は健在である。
4WDの場合、濡れた路面でも効率的にパワーが伝わる。アクセルを強く踏みこんでも、音ひとつ立てずに、たんたんと加速する。きっとタイムワープとは、こういうことをいうのだろう。
オートパイロット・システムに関しては、これまでの記事でも触れてきたが、誤解を生みやすい名前さえ受け入れられれば、かなり優秀だと感じる。
完全な自動運転ではないにせよ(ここが誤解を生みやすい)、£2,100(39万円)を支払うだけで、上手に高速道路を進んでくれるのだから大したものだ。システムのオン/オフも実にシンプルだ。
110km/h程度で、手を離していてもステアリングが左右に動くのは実に不思議な感覚だが、慣れてしまえばかなり快適。それどころか、なくてはならないものになってしまいそうだ。
白線と白線のあいだをしっかりとキープ。メルセデスやBMWの似たシステムよりも、曲がりくねった道での動作がナチュラルだ。加速/減速、あるいは車間距離の調整の上手さに驚く。
自動運転というよりも、見えない所で誰かが代わりにアクセルやブレーキを踏み、舵取りをしているのではないかと感じるほどだ。
ほかのシステムと異なり、ステアリングを握っている必要もない。ウインカー操作をすれば、それに合わせて車線を変えてくれたりもする。
ただし17インチのタッチスクリーンは、マット・プライヤーのビデオにあるとおり、運転中に前を見ながら操作することは不可能。物理的なボタンがないため、画面を見ていないと操作できないのだ。
また多くの製品化初期段階のデバイスがそうであるように、まだまだ完璧とは言いがたい。