レクサスGS F
公開 : 2015.12.15 23:50 更新 : 2017.05.29 19:23
■どんなクルマ?
レクサスGS Fは、兄弟分となるRC Fに使われている“F専用部品”を、ほぼそのままGSのボディに移植したクルマである。
5.0ℓ自然吸気V8+8速ATのパワートレインは、出力/トルクから変速機の各ギア比、最終減速比を含めて、細かいチューニングまでRC Fと共通。ブレーキやサスペンション・アーム類、ミシュラン・タイヤも共用する。また、より硬いスプリングと専用ザックス社製ダンパー(固定減衰)、トルク・ベクタリング・デフ(TVD)、一体発泡のハイバック・スポーツシート、そしてエンジン冷却系なども、細かな制御や形状が異なるだけで、基本的にはRC Fと同じである。
……という巧妙な設計となっているのは、RC Fのスタート時点から、GS Fも念頭において設計開発が進められたからだ。開発ゴーサインはRC Fが先に出されたそうだが、開発チームには当初からRC FとGS Fの2枚看板をそろえたい意向があった。役員会を説得するためにも「やれといわれたら、すぐにできます。余計な部品も不要です」という体制を密かに整えたらしい。
また、実際の開発も2台がオーバーラップしている期間があり、RC Fの先行開発においても、公道テストでGSのボディが重宝された面もあるという(開発当時はRCそのものが秘匿対象のブランニュー商品だったために、公道テストにも制限が多かったから)。
さて、GS FにはRC Fのようなカーボン仕様は用意されず、GS Fは本体価格1,100万円の単一グレードとなる。