ポルシェ718ボクスター (助手席インプレッション)
公開 : 2015.12.16 23:40 更新 : 2017.05.29 19:04
来年より新型ボクスター/ケイマンは、ターボ加給が施される水平対向4気筒エンジンを搭載する。さっそく雪の降りしきるカナダにて、ポルシェのテスト・チームとともに乗ったところ、見た目、フィールともにポルシェそのものだと感じた。
ロンドンからカナダのイエローナイフまで18時間以上かかったが、行く価値があったと思う。厳しいウインター・テストに挑む、次期型ボクスターをテストした。
「たしかにヨーロッパにも、たとえばフィンランドのイヴァロやロヴァニエミなど、イエローナイフに似た環境はあります」
「けれど、12月から翌年の3月まで、コンスタントにマイナス20℃をキープする場所を探すとなれば、そうはいきませんよね」と語るのは、このシークレット・テストのチーフであるアレックス・アーンストだ。
「それにここにいるのは、オーロラを観にきた日本からのツーリストが大半です。パパラッチがいないのもいいですね」とも、ウィンクをしながら。
われわれがイエローナイフに着いた時の気温はマイナス6℃とややあたたかかったのだが、翌日の朝にはマイナス11℃まで下がっていた。
目の前に現れたボクスターは、雪ですっぽりと覆われていたが、クルーのひとりが慣れた手つきで雪を払いおとし、ヨークシャーのはずれへと出発した。
「あるいは、“なにもこんな極端なコンディションでテストしなくても……” と思う方も多いかもしれませんね」とシャシー部門チーフのジョアキム・マイヤー。
「けれど、日々の通勤につかうオーナーも多いですから、ヒーターやデフロスター、シート・ヒーターの効きは大事なのです」