ポルシェ718ボクスター (助手席インプレッション)

公開 : 2015.12.16 23:40  更新 : 2017.05.29 19:04

氏によるとインタークーラーのレイアウトもまたタフな作業だったのだそうだ。最終的には前部に置くことで、左サイドから流入する空気を水冷のインタークーラーまで届けることによって解決した。

おかげでターボ加給が与えられたエアを160℃から50℃まで下げることに成功。「われわれはこれを、低温インターシステムと呼んでいるのですよ」

さらにチャレンジングだったのがヴァイブレーションの抑制だったそうだ。「フラット4は潜在的にはうまくバランスがとれたエンジンなんです」

「6気筒のようになめらかな回転感にするために、4つの可変エンジン・マウントを追加しました。これこそが効果的なソリューションだと信じています」

「燃料消費率もまたダウンサイズしたエンジンにとっては重要です。これまでのエンジンに比べると約1.8km/ℓは燃費が向上しているのではないでしょうか」

ホフステッタはエンジニアとしての自信をもっている。その自信の根拠が、われわれもパッセンジャー・シートから伺い知ることができた。

レヴ・カウンターは2.0ℓのターボ・エンジンであるにもかかわらず7400rpmまで引っかかりなく回るのだ。それにパーツを追加したにもかかわらず、ボクスターの車重は1400kg(先代は1315kg)にとどまっている。

基準車の最高速度は280km/h、0-100km/h加速は5.5秒。ボクスターSの場合は100km/hまでをわずか5.0秒程度で走れるのだそうだ。

パッと見た感じだと外観は大きく変わっていないように感じるが、近づいてみるとウイングやサイド・パネルのエア・インテーク、リア・スポイラーの形状が変わっていることがわかる。

内装や素材や空気感、さらに仕上げまでがかなりのレベルで良くなっていると感じる。ステアリングは、オプションにて、918スパイダーさながらの形状を選ぶこともできる。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事