ポルシェ718ボクスター (助手席インプレッション)

公開 : 2015.12.16 23:40  更新 : 2017.05.29 19:04

われわれがメインで同乗したのはPDKを搭載したモデル。‘スポーツ・レスポンス’ ボタンがついていた。最大で約20秒、ドライブトレインのレスポンスを最速にするシステムである。

2.0ℓターボ・ユニットのパワー感はドライバーズ・シートに腰をおろさずともわかる。7速PDKや6速MTのどちらでも心から満足でき、ターボチャージャーを最小とすることで、ラグに代表されるスムーズネスを損なう要因は看取されなかった。

よりパワフルなボクスターSでさえ、ラグが緩和されていたのは、先述のVTGシステムによるところが大きいのだろう。

耳に届くサウンドも心配することなかれ。いかにも力づよいバリトン・ボイスは、聴いていてとても心地いい。4気筒エンジンの振動も、アクティブ・エンジン・マウントによって巧みに抑制されている。

新型に関する正式ニュースをご覧になった向きも多いと思うが、技術的な観点とマーケティング・ストラテジーの両方から、モデル名を公式に ‘718ボクスター’、‘718ケイマン’ としたのも興味深い。

ちなみに718ボクスターは、718ケイマンよりも高価になることが発表済みである。これまでと反対の関係になるというわけだ。

パフォーマンスの面でもボクスターはケイマンのうえをいくとのこと。市場のリアクションが今から楽しみでならない。

718ボクスターの価格は1月のおわりにアナウンスされる予定。英国にデリバリーされるのは4月のおわり頃になるのではないだろうか。つまりジュネーブショーの直後ということになる。

(木村好宏)


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