ヒュンダイix35フューエル・セル

公開 : 2015.12.17 23:20  更新 : 2021.03.05 21:39

肩周辺のスペースはお世辞にもたっぷりとはいえないものの、3人のパッセンジャーが座ったとしても、さほど不満は聞こえてこないだろう。

ただしこの場合、乗員の荷物は最低限にする必要がある。水素タンクのひとつが荷室フロア下にあるからだ。標準のix35の容量が591ℓであるのに対してフューエル・セル・タイプは436ℓしかない。

装備に関しては、ヒーターつきレザー・シート、タッチスクリーン・ナビ・インフォテインメント、オート・エアコンが標準となるが、後継のツーソンがでたあとなので、2009年をオリジナルとする内装は時代遅れ。

はるかにフレッシュなトゥーソンにフューエル・セル版を設定せず、ひとつ前のモデルに設定したことが(いろいろな事情もあるのだろうが)惜しいばかりだ。

■「買い」か?

完全なゼロ・エミッション走行ができる点はおすすめする根拠になる。たしかに重くのっそりしたところがあるが、ガソリンやディーゼル車のできるすべてのことは、このクルマでもこなせる。

これに楽しさを求めると、話はちがってくるのだが、高速道路を数km走らせれば、とてもリラックスしたクルマであることにも気づくだろう。

ただし価格は£53,105(974万円)……。テスラモデルSと変わらないではないか。それに英国内の水素ステーションは現時点で10件以下。環境に貢献するために、必死になって努力する覚悟があるならば「買い」。

(アラン・テイラー-ジョーンズ)

ヒュンダイix35フューエル・セル

価格 £53,105(974万円)
最高速度 161km/h
0-100km/h加速 12.5秒
航続距離 594km
CO2排出量 0g/km
乾燥重量 1830kg
エンジン モーター+水素フューエルセル
最高出力 136ps
最大トルク 30.6kg-m
ギアボックス シングル・スピード


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