ベントレー・コンチネンタルGTスピード
公開 : 2015.12.17 23:30 更新 : 2017.05.29 19:02
よってクロスカントリーでも有効なウェポンになりうる。小さくないマスをよく考えて対処している。
サスペンションをスポーツ・モードに切り替えても、路面の凹凸は見事にいなしてくれ、次のコーナーへとどんどん突きすすむ。制動力も並外れている。ノーズの重さも最低限に感じさせる程度だ。
体感的に左右の動きが素早く感じられるのは、ステアリングのキャリブレーションの影響もある。多くの情報を伝えてくれる類ではないが、クイックかつ正確。重みにも違和感がないため、直感的なのだ。
コーナーでは、生じるはずの初期ロールがスッとなだめられていることに気がつく。21インチのホイールのおかげでねばり強さもかなりのものだ。
仮にとてつもないスピードでコーナーに飛びこんだとしても、車体がわなわなと慌てることはない。雨であろうとドライであろうと突拍子もないスピードで前に蹴りだす。アンダーステアも制しやすい。
ただ、タイトなコーナーが連続的につづくようなシチュエーションは、このクルマが得意とするところではない。長い距離のクルージングでも快適にすごせるように仕立てられているからだ。
キャビンのアップグレードは、ほとんどがマイナーなものゆえあまり目立たないが、もともとの豪華さ健在。当然傷のつきやすいプラスティックに文句をいう必要はない。どこをみても革、革、革……。ピタリとストレッチされ、ステッチは寸分の狂いなく施されている。