ほかの3シリーズとおなじく、アルピナD3ビターボもまたステアリング／サスペンションをはじめとする改良を受けた。インテリアも、ラバリナ・レザーからアルカンターラにいたるまで一掃されている。

結果的に£50,000(915万円)という車両価格に見合うクルマになった。ネイビーのインスツルメント、アルカンターラ巻のステアリング(ブルー／グリーンのステッチ)、シート／ステアリングのアルピナ・マーク……。

リッチネスとカリスマ性が底あげされたのである。

A7のインテリアは、D3に負けずリッチだ。それにソリッドだ。しかしテスト車はブラック／シルバー／グレーをミックスしており、D3よりぼんやりとした印象。それに少し古さを感じるようになった。

代表的な装備としては、賢いLEDヘッドライトと大型のマルチファンクション・カラー・トリップ・コンピューター(子細にマップを表示できる)にとどまるが、いづれにしても個性的なクルマであることは間違いない。

フロント・シートはD3よりもA7の方が大きく、座り心地がいい。2列めのシートも膝周りのスペースはA7の方が大きい。荷室容量も同様だ。これは車格の違いがあるから、当然といえば当然だが……。