BMW X1
公開 : 2015.12.21 23:50 更新 : 2017.05.23 10:24
■特徴
“キドニー・グリルを中心に、上下左右に広がるライン構成である ‘X-シェイプ’ が適合されている。X3、X4、X5、X6と同じ手法である” ― マット・ソーンダース (ロードテスト編集補佐)
新型X1を語るうえで見過ごせないのは、プロポーションである。先代が単にジャッキアップしたワゴンみたいなルックスであったのに対して、新型はコンベンショナルなクロスオーバーらしいボディスタイルを得た。よってルーフライン/ベルトライン/シートポジションも適正化されている。
見た目のぎこちなさもなくなった。X3やX5を前後左右上下に均等に小さくしたといったところであり、日産キャシュカイ(日本名:デュアリス)と比べても、遜色ないというわけだ。
エンジンを横置きにすることで鼻先が短くなったぶん、BMWらしさが損なわれているという向きもあるかもしれないが、1シリーズで確立したデザイン文法はきちんとトレースされている。
UKLプラットフォームにはスチール製モノコック・アンダーボディが組み合わされ、(BMWいわく)驚くほど剛性を増した。おかげで50:50の前後重量比を実現。横置きエンジンのクルマとしては異例なのだということだ。
パネルのほとんどがスチール製で、ボンネット、サスペンション・コンポーネントはアルミニウムを用いる。フロントはマクファーソン・ストラット、リアはマルチ・リンクとし、どちらともに車高調整が効かないコイル・スプリングを巻く。可変ダンパーと速度感応タイプの可変レシオ ‘バリアブル・スポーツ・ステアリング’ システムはオプションの扱いとなる。
当分のあいだは2.0ℓ4気筒ユニットが主力となる予定であり、sDrive 18d/xDrive 18dが150ps、xDrive 25dは231psとなる。3気筒ユニットもガソリン/ディーゼルともに投入され、英国ではsDrive 16dがもっとも税金に優しいグレードとなるだろう。
ハイエンド・グレードはアイシン製の8速オートマティックが標準。前輪駆動とパートタイム4WDのどちらも選べ、後者はリア・アクスル部の電気油圧式クラッチを介してパワー伝達する。テスト車はミドル・グレードの20d(190ps)であり、駆動方式は4WD。可変ダンパーを組み合わせている。