トヨタ・クラウン・アスリートS-T

公開 : 2015.12.24 23:45  更新 : 2021.10.11 09:10

  • ローとハイを1灯で受けもつBi-Beam LEDヘッドランプとデイライト機能付き面発光LEDクリアランス・ランプを装備。

  • リア・ランプはこれまでより一回り大きなリング形状に変更。

ボディーカラーに、12色からなるジャパンカラー・セレクションパッケージが設定されたことも話題だ。6色のスタンダードカラーに加えて選択が可能になったこの新色は、いずれもクラウン・アスリートのボディーをより新鮮に、そして若々しく演出してくれるもの。試乗車のカラーは「天空=ソラ」と呼ばれるもので、これは青空を想起させる爽やかな青と、トヨタは説明している。

■どんな感じ?

そのボディーカラーは、たしかに爽やかであり、またクラウンというフラッグシップ・サルーンに、新たな年齢層のカスタマーを迎えるには、十分な魅力を持つものと感じられた。エクステリアデザインも、個性的なフロント・グリルによって低重心を強調、最新の面発光LEDクリアランスランプも、精悍さとともにクラウンの特長である先進性を巧みにアピールする。けれどもキャビンのフィニッシュは、個人的にはやや物足りなく思えた。もちろんこちらもマイナーチェンジによって、メノウ積層柄のパネルなどが新採用されているのだが、スイッチ類などの質感には、高級サルーンとしてのより一層の配慮がほしいというのが正直な感想だった。

新採用された2ℓ直列4気筒ターボエンジンは、想像以上にスポーティーな印象だった。組み合わせられる8速ATの制御の素晴らしさもあり、変速ショックをほとんど感じさせない、実にスムーズな加速を味わうことができる。これまでの2.5ℓV型6気筒エンジンと比較しても、235ps/35.7kg-mの最高出力/最大トルクは相当に魅力的なスペック。発進時の一瞬を除けば、走りの中でいわゆるターボラグがハンデと感じられる場面はほぼない。

記事に関わった人々

  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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