ファラデー・フューチャーFFゼロ1をCESで公開
公開 : 2016.01.06 22:45 更新 : 2017.12.14 12:31
ファラデー・フューチャーは、ラスベガスで行われているCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で、初のコンセプト・モデルとなるFFゼロ1を公開する。
このFFゼロ1はプロダクション・モデルとしての計画はないとのことだが、2年後までに登場するプロダクション・モデルのプレビュー・モデル的な存在だ。
FFゼロ1は、一人乗りもレーサー・コンセプトで、完全な電動モデル。プラットフォームは、バリアブル・プラットフォーム・アーキテクチャー(VPA)と呼ばれるエレクトリック・プラットフォームを持つ。このプラットフォームは将来のファラデーのすべてのモデルに使用されることになる。駆動方式は2WD、4WDに対応が可能で、モーターも最大3つ積むことができる。
FFゼロ1は、1000ps以上のパワーを発揮するクアッド・コア・モーターを使用する。パフォーマンスはマクラーレンP1 GT-Rと同様の3秒未満。最高速度は322km/hに達する。
シートはシングル・シーターで、シートが45°程傾けられているのが特徴。これは快適性を改善するためのものだといい、新しいヘッドレスト・システムを持つ。また、酸素と水を供給するチューブをヘルメットに接続することも可能だ。
ウインドスクリーンには、リアリティ・ディスプレイというプロジェクターを投影するシステムが装備され、ステアリング・ホイールの上に付けられている携帯でいくつかのコントロールが可能だ。また、自動運転を可能とする幾つかのセンサーも装着される。
ボディはカーボンファイバーとコンポジット素材が使用される。
CESの直前に、R&Dおよびエンジニアリング責任者のニック・サンプソンは、「ファラデーが、新しいモビリティのビジョンを達成するために日夜働いている」とコメントしてる。サンプソンはファラデーが、トラディショナルな自動車メーカーよりも動きが速いということも述べていた。そして、彼はテスラの存在を賞賛している。
デザイン・チーフのリチャード・キムは、FFゼロ1は極端な例だという。
ファラデーが将来的にどんなビジネス・モデルを確立するかは不明ではあるが、伝統的な自動車メーカーとは立ち位置が異なるようだ。ひょっとすると、ファラデーの顧客は、ニーズに従って異なるタイプのクルマを会社からリースできるようなことも考えているという。つまり、仕事にいくためにはシティカーを、そして週末家族と過ごすためにはより大きなモデルが必要となる。それに対応するシステムを構築しようとしているようだ。
ファラデーは、北ラスベガスに車輌工場を建築することを既に決定している。この工場は、生産設備だけでなく、デザイン・スタジオ、ワークショップも併設する。この新しい工場では4,500人の雇用を生み出し、投資額も$1,000,000,000(1,184億円)となる予定。また将来的にはロサンゼルスにもベースを作る予定で、ここでは750人の雇用を生み出すことになるという。