ポルシェ・ボクスター・スパイダー vs マツダMX-5 vs ジャガーF-タイプR
公開 : 2016.01.09 23:50 更新 : 2017.05.29 19:30
しかし5.0ℓのエア・コンプレッサーつきV8はチューンナップされたことで550psを叩きだす。加えて4WDのトラクションも考慮すると、97km/hまでの3.9秒という公表値もさほど苦労せずにクリアできるはずだ。
サリーからホニスターへの480kmあまりを、まずはF-タイプに乗った。とにかく音である。110km/hを超えると、まるで隕石が耳の真横を通りぬけているみたいな轟音が響きわたる。400km/hで走っているみたいだ。
ただ剛性感は難あり。ソフトトップであるため、完全に落ち着くことはない。クーペ同様ダイナミック・モード時であれば可変ダンパーが周期の大きい上下動を落ち着けるものの、それ以外ではナビの操作さえむずかしい。
しかしホニスターのワインディングにはF-タイプのキャラクターがぴたりと合っている。びしょ濡れで荒涼とした路面はまさにブリティッシュ。
ひどいコンディションをものともしない英国うまれのスポーツカーは、英国の傑作戦闘機であるハンドレページ・ヴィクターや蒸気機関車の4468マラード思いおこさせる。
アメリカ人によってデザインされたヒロシマうまれのMX-5もまた、不思議なことにカンブリアの道にぴたりと合っている。
もちろん車内のスペースは、摂政時代の客間みたく広々とした(もちろん大げさな表現である)F-タイプに比べると、MX-5の内装はワンルームのアパートに設えられたクローゼットみたいなものなのだが。
しかしMX-5は窮屈すぎて嫌になるというわけではない。特にトップ・レンジのスポーツ・ナビであればむしろ心地いい。ルーフを含むすべてが手の届く範囲にあるのもいい。