マクラーレン、工場を2シフト制に
公開 : 2016.01.08 22:20 更新 : 2017.06.01 01:40
マクラーレンは、その好調な売上を受けて、生産ラインのために新たに250人を雇用し、2シフト制を取ると発表した。この需要の増加は「かつてないレベル」であるという。
マクラーレン・オートモティブが2010年にプロダクション・モデルの生産を開始して以来、その生産台数は年々上昇し、昨年2015年も新記録を設立した。2015年に生産されたクルマは、合計1,654台で、そのうち90%は延べ30ヶ国への輸出に向けられた。
2015年は、5つの新しいモデルの販売を開始した年でもある。P1 GTR、675LTクーペ、675LTスパイダー、570Sクーペ、540Cクーペがそれだ。また、マクラーレンのラインナップも、スポーツ・シリーズ、スーパー・シリーズ、アルティメット・シリーズの3段階にカテゴライズされた。
昨年の成長は、570Sなどのスポーツ・シリーズの成長によるところが大きい。実際の生産は昨年の11月からだったが、すでに6ヶ月のバックオーダーを抱えているという。スポーツ・シリーズは、2017年に2つのボディ・スタイルを加えたラインアップが完成することになる。このスポーツ・シリーズは、今年はマクラーレンの売上の2/3を占める予想される。
マクラーレン・オートモティブのCEO、マイク・フルウィットは、「2015年は持病が急速に拡大した年だった。2010年には最初の1モデルを造り出したに過ぎなかったが、2015年は5台ものニュー・モデルを送り出すことができた。2015年にスポーツ・シリーズを追加したことによって、われわれには過去に例がない6ヶ月のバック・オーダーという嬉しい状況を生み出している。これはマクラーレンのテクノロジー・センターが、世界中のディーラーからの意見を元に、最も望ましいスーパーカーを創り出しているという証明だ。」と語った。
セールス&マーケティング担当の専務取締役であるジョリオン・ナッシュは、「昨年は売上の30%にあたる£120,000,000(208億円)を開発費に投入することができた。利益をもたらす唯一の方法は、利益を元に開発費を投入することで、ニュー・モデルを作り出すために開発費を掛けるというのは悪循環を生み出すだけだ。新しいシフトを生み出し、スタッフも新たに雇用することによって、2016年、そして2017年も生産は増加すると見込まれる。なお、2シフト制は、今年2月からスタートする予定だ。製造に200人、品質管理に30人、そしてロジスティックスに20人を加え、トータルで1,750人がマクラーレン・オートモティブで働くことになる。また、新たなシフト体制は、これまで1日あたり14台の生産を、2016年中頃までには20台に引き上げることなる。」と付け加えた。
マクラーレンの計画では、2016年度に3,000台、そして2017年には4,000台の生産を予定している。ナッシュは、潜在的には5,000台の生産を行える能力があるとしている。
さらに売上を伸ばすために、しばしば話題に上るのが、ベントレー・ベンテイガ、ロールス・ロイス・カリナン、ランボルギーニ・ウルス、マセラティ・レヴァンテといったSUVモデルを、マクラーレンも作るのかということだ。
しかしナッシュは「われわれはスポーツカー・メーカーであり、SUVを作る計画はない。われわれが望むのは1,500〜1,600台を作ればペイするようなモデルであって、大量な販売が見込まれるSUVではない。また、マクラーレンのユーザーも、マクラーレンにSUVを作ってもらおうとは思わないだろう。」とコメントしている。