レクサスLC500を世界初公開

公開 : 2016.01.12 22:50  更新 : 2017.06.01 01:39

レクサスは、デトロイト・モーターショーで、フラッグシップ・モデル、LC500を発表した。

この新型2+2クーペは、2012年のデトロイト・ショーで公開されたLF-LCをベースにしたもので、エクステリアも技術的な方向性も今回のLC500に引き継がれている。

エクステリアは、LF-LCから大きな影響を受けており、突き出たフロント・グリル、角ばったヘッドライト、流れるようなサイドパネルとルーフラインという、レクサス・ファミリーのアイデンティティをミックスしている。インテリアには、同ブランドのデジタル・ダッシュ・ディスプレイにくわえ、次世代インフォテインメント・システムとなる2017メルチメディア・パッケージを採用した。

RC FおよびGS Fに搭載された5.0ℓV8自然吸気エンジンは、475ps/7100rpm、54.0kg-m/4800rpmを発揮。駆動力は、シングル・クラッチながら、デュアルクラッチに匹敵する変速時間を実現した10速ATを介して、後輪のみに伝えられる。

シングルクラッチの採用に踏み切ったことで、コンパクトで軽いシステムに収めることができ、結果として軽量化という大きな成果を手にいれた。また、ドライバーの意図に応じたギア・レシオを選択する制御により、0-96km/h加速は4.5秒で達成できる。

興味深いことに、これだけの気筒数と排気量を誇るエンジンにもかかわらず、レクサスはエグゾースト・サウンドを強調するサウンド・ジェネレーターを搭載した。これには、ドライビング・シーンに応じて、音程とボリュームを変化させるサウンド・コントロールバルブという機能も装備される。

このモデルが、レクサスの最新の後輪駆動用プラットフォームを採用する1番目のクルマであり、また、部分的にはラグジュアリー・モデル用のグローバル・アーキテクチャにも使用されることになる。構造的には、軽量化と高い剛性を確保するためにハイテン材とアルミニウムを用いたサスペンション・コンポーネントを選択している。これにくわえ、さらなるウェイト・ダウンを望むカスタマー向けにカーボン・ファイバールーフも用意されている。なお、標準ルーフはグラス製だ。

LC500のダブル・ボールジョインテッド・サスペンションアーム(アッパーおよびロア)は、ハンドリング・レスポンスを高め、前245、後275サイズのタイヤを採用したことで非常に大きなメカニカル・グリップを実現した。また、前後重量配分は52:48という数値を達成している。

こうした技術的トピックにもかかわらず、レクサスによるとLC500はハンドリングバランスとコンフォタブルな乗り心地を両立した設計になっているという。つまり、徹底的にサーキット性能を求めたものではなく、462psを発揮するメルセデスAMG-GTに代表されるグランドツアラーの方向性を目指している。

また、ドライバーに魅力的なドライビング・エクスペリエンスを提供するために、運転手の視角がどこに焦点を集中させるかくわしく研究し、ドライビングポジションを極力正しい位置に定めたという。

レクサスはこれまでのところ、価格および正式発表の日付を明らかにしていないが、今年後半には受注を開始する見込みだ。LC500の狙いは、RC FおよびGS Fとともに、パフォーマンスに優れるメーカーとしてのブランドイメージを築くことにある。

▶ 2016 デトロイト・モーターショー

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