ジャガーF-タイプのテクニカル・スペックが判明

公開 : 2012.10.04 13:01  更新 : 2017.06.01 01:03

ジャガーF-タイプは、スーパーチャージャー付きのV6とV8ガソリン・エンジンがまず最初にラインナップされ、それぞれに「クイックシフト」8速オートマティック・ギアボックスが組み合わせられることが解った。

最もホットなV8Sは、0-96km/h加速が4.2秒、そしてトップスピードは300km/hだ。

エントリー・レベルのF-タイプであっても、XKR-Sよりもドライビング・フィールは優れているとジャガーの社長はコメントしている。そのベースは似ているものの、F-タイプのシャシーの調整は全く異なる方法がとられているのだ。F-タイプは、XKよりも20mm低い位置にドライバーが座るため、その重心は極めて低い。捻れ剛性は、XKR-Sよりも10%高く、横方向の固さはスタンダードなXKよりも30%高いという。

すべてアルミニウム製となったダブル・ウィッシュボーン・サスペンションはオールラウンドなセッティングであり、ステアリング・ラックは今までのどのジャガーよりもクイックだという。

直径Φ380のブレーキ・ディスクは、20インチのホイールと共にセットされる。

また、メカニカル・リミテッド・スリップ・デフは、F-タイプSに標準で、電子制御によるアダプティック・ディファレンシャルはF-タイプV8Sに標準だ。また、スタビリティとトラクション・コントロールを向上させるラウンチ・コントロールもSモデルに付けられる標準装備のひとつだ。

マイク・クロスのチームは「乗り心地やハーシュを悪化させることなく、ハンドリングを良くしよう」と試みたという。そのため、ノーマル・モードにおいては、日常的なユーザビリティを提供できるようにF-タイプは調整された。しかし、他のジャガーと同様にFタイプにもダイナミック・モードが用意される。それは、ステアリングの重みを増し、ギアシフトのタイミングを改善し、スリップする前に電子制御の補助が与えられるというものだ。更に、可変ダンパーは、F-タイプSおよびV8Sに標準装備となる。

F-タイプは、ダイナミック・モードをカスタマイズできる機能を持つ。それは、どのパラメータを変えるかをドライバーが選択できるというもので、そのコントロールはタッチ・スクリーンを通して行われる。

更に、F-タイプSとV8Sにはアクティブ・エグゾースト・システムが取り付けられる。これは、ダイナミック・モードが選ばれていれば、電子制御されたバルブが開き、エグゾースト・ノートを大きくし、排気効率を上げるというものだ。

このシステムを持たない唯一のF-タイプはベース・モデルだ。このモデルは335bhpと45.9kg-mのパワー、トルクを持つV6スーパーチャージャー・エンジンを持つ。

F-タイプSは、375bhp、46.9kg-mのパワー、トルクを持つV6スーパーチャージャー・エンジンを搭載する。ルーツ・タイプのヴォルテックス・スーパーチャージャーが装着され、1気筒あたり4つのバルブを持つ。圧縮比は5.0リッターのV8の9.5:1よりも高い10.5:1となる。

ベーシックなF-タイプは、0-96km/h加速5.1秒で最高速度が260km/h。燃費は11.1km/lで、CO2排出量は209g/km。一方、F-タイプSは、0-96km/hが4.8秒、最高速度275km/h、燃費は11.0km/lで、CO2排出量は213g/kmだ。

5.0リッターのV8エンジンは、V8Sのみに搭載される。このエンジンは、488bhp、63.7kg-mというパワー、トルクを持つ。0-96km/hは4.2秒、最高速度300km/h、燃費は9km/lで、CO2排出量は259g/kmという数値だ。

すべてのエンジンはアイドリング・ストップ・システムを持ち、ZF製の8速クイックシフト・ギアボックスが組み合わせられる。このギアボックスは2速以上でロックアップされ、ギアシフト・タイミングはより短く鋭く調整されている。それゆえにクイックシフトという名前が付けられた。そのパフォーマンスは、F-タイプV8Sの80km/h-120km/h追い越し加速が2.5秒という値をマークする。更に、このギアボックスは、道路状況やドライビング・スタイルによって25の異なるプログラムが組み込まれている。例えば、コーナーを抜ける際も、立ち上がりまで有効なギアをホールドするといったものだ。ちなみに、ギアシフトは、ギアシフト・レバーかステアリングに組み込まれたパドル・シフトで操作が可能だ。

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