フォード・フォーカスRS
公開 : 2016.01.18 23:40 更新 : 2017.05.29 18:53
マスタングのそれをベースとする2.3ℓターボ・エンジンの音は、2.0ℓのSTのものに比べると怒り狂っているようだ。アウディRS3の5気筒ほどキャラクターに満ちてはいないが、AMG A45よりはいい。
アクセル・ペダルの微細な動きに対してかなり切れ味よく反応し、間近で聞く大太鼓みたく内臓が震えるような加速をする。どのレヴ・レンジでも力不足に感じることはまるでなく6000rpmを超えても軽やかさはつづく。
ギアレバーの可動域はショートだがずっしりとした重みがある。ゲートにはカチリと入っていく類で、むりに押しこまずともサクリとシフトできる。ペダルはヒール&トウしやすいレイアウトになっている。
乗っていて、ロールや動きのダブつきで、望む動きと実際の動きにラグが生じている感覚はまるでない。スッと向きを変え、そこから強大なグリップで地面を蹴りあげていく感覚だ。
ステアリングには張り詰めたような神経質さはないのだが、一瞬にして向きを変えるに十分なクイックさは確保されいる。ボディは隅々まで緩みがなく、どのような速度域でもギュッと引き締まった感覚がある。
ノーマル・モードやスポーツ・モードでコーナーに飛び込み、カウンターを当てた状態からアクセルを緩めパッとステアリングから手を離せば、姿勢は即座にニュートラルな状態になる。フォーカスRSの十八番だ。