メルセデス・ベンツGLC 250d 4マティック AMGライン
公開 : 2016.01.19 23:40 更新 : 2017.05.13 12:50
9速113km/h時は、クランクシャフトはわずか1500rpmで回りつづける。エンジンはあくまで静かに囁くことに徹するため、クルージングには何ひとつ気になるところがない。
カントリーロードでもGLCのよさは光る。220dに比べると10.2kg-mの増強分は明らかで、コーナーからコーナーにかけてアドバンテージを感じる。
スポーツ・モード時はギアボックスが活発なシフト・アクションへと切り替わる。ただし、DSGのようなマナーを期待すべからず。ステアリングにつけられたパドルを操作しても、実際の変速まで一瞬待たされる。
これよりも不満を感じるのはステアリングだ。コンフォート・モードではオーバーに軽く、スポーツ・モードでは確かに重みが増すのだが、そのレパートリーがいささか雑というか、味気ないのだ。
時代に合わせて重みの種類を増やしました、といわんばかりの感覚が強く、前輪から伝わる情報もどこかはっきりしない。ブレーキにも幻滅。効くには効くが、ブレーキ・ペダルを踏んだ際の感覚はまるで木材を踏んだみたいだ。