ポルシェ911ターボS
公開 : 2016.01.21 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
一方のトルクは5.1kg-mの増強と控えめ。2100rpmから4250rpmのあいだで76.5kg-mを引きだす。それでもとてつもないパワーなのだが。
ターボ・ラグを減らし、鋭いスロットル・レスポンスを実現するために、ダイナミクス・ブースト・ファンクションと呼ばれる新兵器も携える。
限られた時間、ターボチャージャーの加給圧を一定に保ち、スロットル・バルブを開きっぱなしにするしシステムのことである。
湧きだすパワーは、アップデートされた7速PDKと、リアクションが速まった多板クラッチ4WDを介して4輪に伝わる。
パワー増強を実現したにもかかわらず燃料消費率は0.7km/ℓ向上している。ハードトップのモデルが11.0km/ℓ、カブリオレが10.8km/ℓとなる。
外観は、たとえばフロントバンパー、スプリッター、LEDインジケーター(横方向に2本伸びる)が従来モデルとの識別点。また20インチのセンター・ロック式ホイールもあたらしいデザインとなり、ドア・ハンドルも外観と統一された。
リアはテールライトの意匠が変わり、厳密にはLEDのグラフィックが異なる。立体感も増した。エンジン・カバーは冷却効果を意識したデザインになり、台形のテールパイプや、それを包むバンパーの形状も変わった。
インテリアでまず気づくのは、φ360mmのステアリングにロータリー式のドライブ・モードがついた点だ。‘スポーツ・レスポンス’ ボタンもつく。こちらは20秒間、最大の加速を得られるスイッチである。
さらに ‘ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント’ インフォテインメント・システムなるものも追加された。4代目のタッチスクリーンであり、接続機能が充実した。
ほかにはレーダー・レーン・チェンジ・システム、リフト機構(低速で40mmフロント・リップがあがる)などが新型モデルの特徴である。