レクサスGS F
公開 : 2016.01.28 23:50 更新 : 2017.05.29 19:23
■どんな感じ?
派手なインテリアに比べると、エクステリアは控えめに感じる。テスト車が黒/赤のレザー、黒のアルカンターラ、青のステッチ、サテン風のインサート、カーボンのアクセント、多様な柄のプラスティック・パーツ……とインテリアが盛りだくさんだったからかもしれない。
内装材の多くが高級感をもたらしているのは確かだが、サーフェスはがっかりとするほど傷がつきやすく、見た目や操作感もGSより下のクラスの、しかも結構昔のクルマが使用していた感覚を思い起こさせる。
一方、体を包み込み、背もたれが長いドライバーズ・シートは座り心地がいい。180cmを超える大人にとっても快適だ。エルゴノミクスも不満はない。
インフォテイメント・システムは12.3インチのディスプレイを組み合わせる。ただ、ジョイスティック・コントローラーはたとえばBMWのiDriveほどの使いやすさではないので注意が必要。
0-100km/h=4.6秒という数値は、BMW M5のペースに0.3秒差をつけられただけ。M5のV8に比べると、82psと25.6kg-m水をあけられることになるのだが、GS Fの方が155kg軽いことが結果につながっている。
実際に走らせてみても、かなり速い。路面をきちりと捉えるサスペンションとディファレンシャルによるトリックがパワーを効率的に伝えるに一役買っている。
エコ、ノーマル、スポーツS、スポーツS+のうち、スポーツS+のみが、それなりのステアリング・ウエイトを与えてくれるが、それ以外のモードも信頼性は高く、最低限の操舵フィールを看取できる。
V8のポテンシャルを解き放つには、スポーツS、スポーツS+が適切。切れ味鋭いスロットル・レスポンスだけでなく、リニアなパワー・デリバリーに微笑んでしまう。レヴ・カウンターが3800rpmを指すころには吸気音と排気音が絶頂に達する。