BMW 330e
公開 : 2016.01.29 23:20 更新 : 2017.05.23 10:24
■どんな感じ?
プラグイン・ハイブリッドになったことで、全体的な動力性能が損なわれているとは感じない。実用性も含めて、‘いつもの’ 3シリーズだと感じる。
エレクトリック・モードの柔軟性は高く、ガソリン・エンジンの介入もシームレスだ。ドライブ・モードはeドライブ/マックスeドライブ/セーブ・バッテリーと、お馴染みのものである。
デフォルトのモードでも必要にして十分な仕事をしてくれるのだが、カタログに記されている数値を達成するのはほとんど不可能だといっていい。
発進直後、もしバッテリーが十分にチャージされていれば、eドライブ・モードになるよう設定されている。トルク量は1735kgの車体を引っぱるに十分だ。
カタログ上では電気のみの力で40kmを走れることになっているが、かなりおだやかなスピードかつ傾斜がほとんどないところに限られることをBMWも認めている。
電力をフルに引きだすためのマックスeドライブ・モードにてアクセルを強く踏みこめば、ゼロ・エミッションで121km/hまで到達できる。ただしバッテリーはあっという間に空になる。当然、航続距離も激減する。
蓄える電力が20%を切ると、ガソリン・エンジンは自動で始動する。どちらのパワーもギアボックスにダイレクトで流れ込み、レヴ・カウンターも思いだしたかのように目を覚ます。
ハイブリッド走行では、その速さに誰もが納得できるだろう。スロットル・レスポンスもシャープだ。特に低〜中回転域、330eはかなりソリッドな動きをする。
0-100km/hタイムは6.1秒。1545kgの330iサルーンに比べるとわずか0.3秒遅いだけだ。再度記すが330eの車重は1735kg。速さが想像できるはずだ。
高速道路の速度域では、ロング・レシオなおかげでエンジンはかなり低い回転に留められている。例外的な落ち着きを目の当たりにすると、こここそが330eに見合った場所なのだと納得した。