新旧ポルシェ911対決
公開 : 2016.02.01 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
ターボ・エンジンを搭載したフェイスリフト版911は、これまでより優れているのか? それとも ‘単に違う種類のクルマ’ なのか? 同時テストで見極める。
このページでわれわれが見極めようとしているのは、たとえばキャビンの広さとか、スイッチの押し心地とか、そういった細かなものではない。
‘991’ 世代のポルシェ911の初期型とフェイスリフト版のどちらが優れているか? ということが知りたいのだ。
2011年に991がデビューしてから4年間。ポルシェは2015年からの3年を生き残るためのモデルの開発に力を注いできた。
その間に環境は、ポルシェのエントリー・モデルにさえターボ・エンジンを搭載するよう強いた。
エンジニアがCO2排出量や燃費の改善結果を示すかわりに、われわれは新型がどうなっているかを見極める必要がある、と考えた。
かねてからのポルシェ好きである筆者にとって、ポルシェのとった選択は、すこしプラグマティックに感じる。
ポルシェはVWを親会社とする他メーカーと同じになってしまったのでは? とも思える。
あるいは、単に凡庸なスポーツカーになったのでは? とさえ。
これこそが今日、新型911を山に連れだした理由だ。
できるかぎり現実的な環境下でジャッジしたいと思ったから、トランスミッションは、いまやこのモデルのスタンダードになりつつあるPDKとした。