新旧ポルシェ911対決
公開 : 2016.02.01 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
今やパドル式が標準となったが、ステアリングにセットされた変速用ボタンや、直感性とは凡そかけ離れたギア・ノブ(押して+、引いて−)も改めて嫌いだと思った。
一方初期型に乗って、想像よりよかった点もある。フェイスリフト版はのハンドルはわずかに重く中身がつまった感覚が増しているのだが、初期型のパワステもいい。
世代が変わったからといって時代遅れに感じない好例だと感じた。
横に滑らせて気づくのはフェイスリフト版の粘りづよさだ。フェイスリフト版が、初期型よりもファットなタイヤを履いているのもそうだが、初期型がブレイクするところでもフェイスリフト版は粘る。
エンジンの雰囲気はどうか?
初期型はいくぶん陽気な印象があったが、フェイスリフト版が味気ないとまでは感じない。
ドリフトをしているカットのために繰り返しおなじ道を滑らせたのだが、ターボになったからといって初期型から一気にフレッシュさが落ちているとも感じない。
それよりも、瞬時に溢れだすトルクの方がありがたい。ターボならではの恩恵だ。中回転域の音も、人工的な印象が薄い。ブレーキのタイミングを敢えてずらしてみても、そこからの素早い適応能力がありがたい。
フェイスリフト版は、自然吸気ユニットを積んでいた時よりもキレがある。
ただ、その間じゅうずっと、あるワードが頭にこびりついていることがわかった。