ポルシェ911カレラS vs ジャガーF-タイプR

公開 : 2016.02.03 23:50  更新 : 2017.05.29 19:30

ポルシェはターボ化によって生じる問題を克服したようだが、切れ味の鋭さは本当に失われていないのだろうか? ライバルとともに比較する。

996世代のポルシェ911がデビューしたときに、エンジンは空冷から水冷になった。そこから997世代になるときに直噴式になった。

その後の991は、ホイールベースが伸ばされ、電制のパワー・ステアリングが組み合わされた。そして今回、991世代の最新型はターボ・エンジンを得た。

エンジン・カバーの下に施した内容をあなたが好もうと、あるいはそうでなかろうと、ポルシェはこれまでの既成事実を恐れずに変えるメーカーなのだ。

そこで読者諸兄とわれわれが見つめるのはポルシェが相変わらず世界屈指のスポーツカーなのか? という点だ。今回はジャガーF-タイプRクーペを当てることにした。

高出力のカレラSにPDKを選んだ場合、ジャガーとの差は£2,000(34万円)。この価格差ならばフェアな戦いだといっていいだろう。

ただ諸元を見ると、F-タイプRの方が比べものにならないほどの差をつけている。パワーのみならず、パワー/トルク・ウエイト・レシオに歴然とした差があるのだ。

カレラSのターボ・エンジンは最高出力が420psであるのに対して、F-タイプRは550psを叩きだすのである。

それにF-タイプは5.0ℓのV8という強烈なキャラクターを放つエンジンをねじ込んでいる。色味の強さでは、911の方に勝ち目はなさそうだ。

外観が変わったというが、それに真っ先に気づけた人に心底憧れる。正直、私はまったくわからなかった。

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