アストン マーティン・ラゴンダ・タラフ
公開 : 2016.02.04 23:50 更新 : 2017.05.29 18:20
元はスポーツカーであったこのクルマの内側を抉ることで、“広い” と形容できる居住空間が生まれた。ラピードSのタイトな後席とは別次元である。
高く、ぶ厚いセンター・コンソールも小さくなり、窓からも外の景色がよく見えるようになった。
ホイールベースが伸びたことを明らかに自覚できるのはやはり足元だろう。膝周りは広々としているうえ、座り心地もいい(リクライニングは不可)。
ラゴンダの脚にはスイッチャブル・ダンパーとスチールばねが組み合わされる。ダンパーはやわらかさとレスポンスを調整できる。
エンジンは他のアストンのように ‘空ぶかし’ の演出なしに静かに目を覚ます。そのあとは他のモデルと同じようにゴロゴロといったアイドル音になる。
スロットルは、おだやかな加速を大事にするため、レスポンスを意図的に鈍らせている。
ただしアストンならではのキャラクターは、巨大なサルーンでも健在だ。アクセルを強く踏めば、V12エンジンは壮麗かつ伸びやかな音がこだまする。
ギアボックスはマニュアル・モードにしていたほうがハツラツとした仕事をする。パドルから命令をだすと、クイックかつ引っかかりのない変速をしてくれる。