アウディA4アバント2.0 TFSI Sライン
公開 : 2016.02.08 23:45 更新 : 2017.05.29 18:14
オプションのヴァーチャル・コックピット・デジタル・ディスプレイもまたこのクラスでは最高レベルだ。スマートフォンにフレンドリーなApple CarPlayやワイヤレス充電マットなど、あるとありがたい機能も多い。
ドライビング・ポジションも体にしっくりとくる。座り心地は気持ちよく、四隅の視界も広い。当然エステートゆえの使い勝手のよさもピカイチだ。ブートは横方向に大きく、入り口も低い。標準で電動テールゲートがつくゆえ、出し入れの煩わしさもない。
そんな輝かしい成績に、一点の ‘陰り’ をもたらすのは、運転したときの味気なさだ。
少なくとも、乗り心地は先代よりよくなっている。けれど、BMW 3シリーズの動力性能を思いだすたびに、少しがっかりするのだ。
ハンドリングは実は3シリーズとあまり変わらない。思いどおりに曲げられるし、方向の変わりかたもシンプルに気持ちがいい。ただ ‘深み’ に欠けるのだ。もう少しわかりやすい言葉を使うならば ‘人工的’ なのだ。