マツダ6ツアラー・スカイアクティブ-G 2.0スポーツ・ナビ
公開 : 2012.10.10 15:01 更新 : 2017.05.29 19:13
■どんなクルマ?
マツダ6エステートの2.0リッター・ガソリン・エンジン・モデルだ。このマツダ6エステートは、少なくとも”魂動”のデザイン・コンセプトをサルーンよりは反映しているように感じられるし、効率主義に徹したワゴンというよりも、小粋なシューティング・ブレークのようなデザインに感じられる。但し、そのスタイルと引換に、ブート・スペースは若干犠牲になっている。フォード・モンデオが549/1740リッターなのに対し、522/1632リッターと若干狭い。しかし、それでも十分なスペースではある。
■どんな感じ?
143bhpと163bhpバージョンがスカイアクティブ-Gには用意されるが、われわれがテストしたのはそのうち強力なバージョンである。そして、そのエンジンは、前モデルよりも10%の軽減を果たしているという。驚くべきは、その圧縮比で、2.2リッター・ディーゼルと同じ14:1という高い数値を持っていることだ。
また、ガソリン・エンジン・モデルは、同じマツダ6ツアラーの2.2リッター・ディーゼルよりも100kg軽い1395kgというボディ・ウエイトを実現している。
ガソリン・エンジンの退屈なトルクは21.4kg-mにしか過ぎず、そのトルクピークも4000rpmだ。ディーゼル・エンジンと比べると、頼りない感じがするのも事実だ。しかも、このガソリン・エンジンがスムーズなパワー・デリバリーをしてくれれば問題はないのだが、残念なことにこのエンジンは回してやらないとそのパワーが発揮されない類のものなのだ。従って、パフォーマンスを発揮させようとするのであれば、必然的に高回転域を多用することになる。そうなると、実際には17.9km/lという燃費は望めなくなる。この軽いガソリン・エンジンが、ディーゼル・エンジンよりも優れた部分が多ければよいのだが、それはそう簡単にそれは見つけられそうもなかった。
また、スポーツ・モデルと宣伝されている割には、ステアリング・フィールは、常に軽く、しかもストレートではシャープさが不足しており、期待はずれとしかいいようがない。乗り心地は固めだが、大きな入力に対してもアグレッシブなリバウンド・ダンピングを見せる。そして、ギアシフトは手首のスナップだけでチェンジできるもので、愉しいものだった。
■「買い」か?
新しいマツダ6ツアラーは、魅力的なスタイル、良質のクオリティが保たれた室内、印象的なスペックを持ったクルマではあったが、われわれが期待するほどファン・トゥ・ドライブではなかった。
(アダム・トウラー)
マツダ6ツアラー・スカイアクティブ-G 2.0スポーツ・ナビ
価格 | 24,865ポンド(311万円) |
最高速度 | 214km/h |
0-100km/h加速 | 9.1秒 |
燃費 | 17.0km/l |
CO2排出量 | 136g/km |
乾燥重量 | 1395kg |
エンジン | 直列4気筒1988cc |
最高出力 | 163bhp/4000rpm |
最大トルク | 21.4kg-m/4000rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |